似て非なる言葉NO1

輝望会スタッフ

2016年11月20日 09:25

 「似て非なる言葉』を何回となくブログにアップしてきた。

 例えば

  孤立と孤独
  支援と援助
  基礎と基本
  声かけと言葉がけ
  介護と介助
  
        等々


 異なる言葉があるのなら、もしかしたら、若干それぞれの意味や
ニュアンスが異なるのではないかと思っている。
 意味やニュアンスが異なるならば、適切に使い分ける場面があるのかも
しれないと思う。


 利用者さんが”一人で立っていたら、それをどう見るのか?孤独
とみるか、孤立としてみるのかで、言葉がけが異なってくるのだろう。
 そのためには、日頃の利用者さんの人との関わりに注目しておく必
要があるだろうし、ちょっと前に起きた出来事にも注目しなければなら
ないのだろう。




 施設実習に来られた学生さんに「似て非なる言葉を見つけてみてください」
と実習初日にお願いをしている。そして、最終日の反省会の時に、探した、
考えた言葉を聴くようにしている。


 1.反省と振り返り

  反省は悪いことをした時によく使われるので、実習生の最終日の”反省”
 は”振り返り”の方が良いのではないかと思った。

 2.集中と夢中

  集中はどこか義務的に意識を集中しているような感じがするけど、夢中
 は、個人の思いが優先されて、意識が一点にあるような気がする。


 3.差別と区別

  差別はある標準値、スタンダードがあってそれよりも下であると差別
 されてしまうけど、区別はそういう基準がなくただ分けてあるような気が
 する。

 4.理由と言い訳

  理由はなんにも後ろめたさがなく、ただ聞かれたからこたえるみたいな
 ところがあり、言い訳は自身の保身のためにあるような気がする。

 5.優しさと甘さ

  相手のことを思って表出する言動が優しさであって、甘さは自分の
 ことを中心に考えて表出される言動なのかなと思う。


 学生さんが考えてくれた、見つけてくれた似て非なる言葉。


 普段何気なく使う言葉を比較対象して考えて見ると、異なる意味が
みえてくるかもしれない。

 そういうニュアンスがあるんだから、この言葉の使い方の方が適切
だし、だからこういう支援、言葉がけになっていくというものを発見でき
るのかもしれない。


 一つの言葉の意味を職員全員が共通言語化できていくと思わぬ
発見に気づく場合もあるだろうし。迅速な対応も可能になる場合だ
って出てくるだろう。

 似て非なる言葉 の中に支援の思わぬヒントが隠されていることに
期待をしたいと思う。



                 いけたに 自宅にて
 

関連記事